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環境浄化技術

●オゾンによるHg/NO/SO2同時除去

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水銀の酸化装置を開発中

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オゾン発生のための190nmVUVリアクタ

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形態別連続水銀分析装置

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窒素酸化物共存雰囲気での元素水銀の除去特性

背景と目的

 水銀に関する環境政策の議論が国際的に高まっている.国連環境計画(UNEP)第25回管理理事会(2009年2月)では,水銀の排出量削減条約の制定を今後目指すことを決めた.わが国の水銀排出量は,年間19-35トンと推定され,世界各国に比較して排出量は少ないが,今後,わが国においても水銀排出量削減への一層の努力と対策が求められる.
 石炭には0.01-0.15 mg/kg程度の微量の水銀が含まれている.微粉炭火力発電プロセスでは,排煙として大気に放出される元素水銀(Hg0)として放出される.現在考えられている水銀の処理方法として,排ガスへの活性炭吹込みがあるが,高コストであることや吸着後の活性炭処理などの問題があり,より安価で高効率に水銀を除去できる方法が求められている.
 本研究では,Hg0を高効率に除去する方法の開発を目的としている.Hg0は不溶性であるため,強力な酸化物質であるオゾン(O3)と反応させることで水溶性である二価水銀Hg2+へと変化させ,水に吸収させることで除去ができると考えられる.